次世代の哺乳瓶
利息の額が少ないと、たとえば、米国債の利回りが五%のときに、実質的にドルの利息が四%となる資金調達が可能になります。
日本の投資家がドル建てで四%の個人向け外債を買い、投資家を高金利で充分に満足させる、発行者のほうは通貨スワップを利用して実質ドルの借り入れにしているのかもしれません。
発行者は、この手の債券を発行できるだけ発行します。
米圏が倒産することは考えにくいので、債券を発行し、通貨スワップで実質ドルの借り入れにし、米国債を買えば、まったくリスクなく債券の償還までの利益が確定するのです。
利益の一部は、通貨スワップを提供する金融機関、個人向け外債を販売する証券会社、とヤマ分けされます。
背景を知った上で個人向け外債を買うのであれば、それは投資家の内自由ですけどね。
デュアル・力レンシー債は、力レンシー(通貨)が二つ(デュアル)関与する債券で、日本語では「二重通貨債」と呼びます。
投資家が購入に際して支払うのが円、債券の利息も円で支払われますが、償還は外貨で行われます。
発行時の債券額面一OO万円に対して利率が年三%、一年当たり一一一万円である、償還は一OO万円でなく、たとえば八000ドルとなります。
償還される外貨の額は発行時に決まっていて、今の例では一ドルH 一二五円で設定されています。
投資家がこの債券を買う理由は、高い利息です。
償還時に一ドル一OO円など円高であると、八000ドルは八O万円相当にしかなりません。
一OO万円投資(債券購入)して八O万円になりうるとすると結構なリスクです。
もちろん、償還時に円安が進んで一OO万円以上になることもあります。
デュアル・力レンシー|債の利息が高いのは、為替リスクを取っているからと考える人もいますが、厳密には誤解です。
デュアル・カレンシー債には、外国為替の先物予約というデυパティブが組み込まれています難しく聞こえますが先物予約とは、将来の価格を決めているに過ぎません。
償還時に円ではなくてドルが欲しければ、償還時というルを買う約束をすればいいのです。
先ほどの例では八000ドルです。
ところで、ドルのほうが円よりも金利が高いため、先物予約を銀行間で契約すると、現時点でのレートよりも必ず円口一ドル安になります。
デユアル・力レンシー債を作る場合には、現時点でのレートでドルの償還額を決めており、捜資家は、本来よりも高いレ-トでドルを買うことに合意していることになります。
現在のレートが一ドルH五円であれば、たとえば二年後の「先物予約」のレートは一ドルH 一一五円であるべきで、償還額は八七00ドル程度が適正です。
それを八000ドルの償還でいいとしているのがデュアル・カレンシーな償還額を合意している分、利息が増えるのは当然と言えます。
なお、実際にデュアル・カレンシー債を設計する際、先物予約のところで金融機関が利益を上げているでしょうし、投資家が不利な償還額となる分の「すべて」が利息に乗っかるわけでもありません。
複雑な商品になるほど、途中での業者の儲けは見えにくくなるのです。
オプション付きデュアル・カレンシーI債さまざまなリスク特性通常のデュアル・カレンシー債は「必す」外貨で債券の元本が償還されます「外貰で元本が償還されることもある」オプション条項付デュアル・力レンシー債というものがあります。
オプション条項付デュアル・カレンシーかは、投資家ではなく発行者が選択します。
ということは、発行者に都合のいい選択となるはずです。
前節と同様、債券の額面を一OO万円とし、「償還されるかもしれない」ドルの金額を八000ドルとしましょう。
一OO万円と八000ドル、どちらで償還かを選択するのは発行者です。
基準は自分の有利さで、「償還する金額が少ない」ことです。
「一00万円似八000ドル」であれば一OO万円を、「一OO万円〉八000ドル」であれば八000ドルを、それぞれ償還します。
単純なオプションだけではなく、「経路依存型」という一層複雑なオプションを組み込んだ債券もあります。
特によく見られるのは「ノツク・アウト」という条件、が付いたもので、一度でもドル高(H円安)が一定水準を超えると、もう、ドルで償還される心配がなくなるのです。
「リスク限定型」という表現もされますが、リスクがないわけではありません。
アイスランドの金利が10%を超えていることを、一部とはいえ一般の個人投資家が知っているのは、世界広いと雖も日本だけでしょう。
日本の低金利に嫌気の差した個人投資家が、こぞって高金利通貨に注目しています。
アイスランドは極端かもしれませんが、日本と比較すれば米ドル、豪ドル、加ドル、ユ一口、英ポンド、皆立派な高金利通貰です。
中でも、特に金利が高く、また、地理的に近く時差もほとんどないため親近感も持ちやすいニュージーランドのドル(NZドル)、通称キウイへの個人投資家の関心は、とどまるところを知りません。
NZドル建て資産に投資している人は、利息などを除いても、-840%程度、年率に直して20%程度の利益が出たのです。
ニュージーランドの金利が高いのは、岡田の中央銀行がインフレ懸念を退治しようとしているからで、個人消費の活発さや住宅価格の上昇が背景にあります。
同国としては、NZドルは円皇すぎる、マクロ経済情勢を反映していないと思っていて、為替介入もしています。
平成19年の7月以降、米国のサブプライム問題をきっかけに円高が進行、NZドルも急落しました。
ですが日本の個人投資家たちは過去に利益を上げており、金利差もまだまだ大きいというごとで、関心が薄れる気配はありません。
金融商品化していく園制不動産不動産の証券化とはむバブルの遺産商晶として捉え、また、不動産取引に金融手法を持ち込むことの総称で、日本は国土面積のうち居住できる場所が少ないにもかかわらず、多くの人が住んでいます。
ため「地価は上がり続ける」と、皆が信じていました。
金融機関が融資をする際にも、土地を担保にすれば何も心配する必要はありませんでした。
土地を担保に融資を受け、融資で新しく土地を買い、また土地を担保に融資を受けと力ネが回転していくと、日本にある土地は限られている中、力ネが土地に向かつていきますから、地価はどんどん上昇します。
とれがいわゆる「バブル」ですが、地価が下がるとは想像できなかつたため、意外と疑問はなかったのです。
ところが九0年代の前半にこの流れは崩れました。
不動産業に携わっていた人たちが困ったのはもちろんですが、不動産を担保に融資をしていた銀行も相当に困った状況になりましたというのものが「不良債権」です。
もっとも、九0年代半ば以降の日本経済を停滞させた「不良債権問題」は、不良債権が発生したことではありません。
各金融機関とも不良債権が存在することは認識していましたが、債務者を破産させて不動産を売却すると、融資金額が全額返済されず、損失があからさまになってしまいます。
自分の失敗を認めるのは誰でも嫌ですから、結局、不良債権は不良債権のまま放置され、担保不動産が売られることは稀でした。
不良債権の全貌は明らかに什枯らす、疑心暗鬼が銀行を取り巻き、信用が命であるべき銀行の経富を苦しめました。
経営が苦しく什ゆった銀行は、融資にも消極的になり、経済に資金が行き渡らないという事態にまで発展しました。
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